日本の匠を訪ねる旅。
- 2011-10-31(13:05) /
- 事件
遠路はるばるロンドンから、写真家のTとアシスタントのJが送り込まれた。
被写体は、”日本の匠”たち。
無類の職人好き(笑)のわたしにとって、夢のような通訳のお仕事だ

この道60年以上の包丁打ち(ほんとうは刀鍛冶なんだけど、需要がないので包丁を作っている)、数えて7代目の漆職人、伝統的な琴作り工場、化粧筆づくりのパイオニア。
道を求めて日々精進している職人さんというのは、こうも謙虚で自然体なものかと瞠目させられた。
誰も評価してくれない、裏や下地の部分にこそ心をくだく職人技。
納得できるまで、鋼を打ち続ける忍耐力。
新商品を出してしばらくすると、類似品が世界中に現れるのに、さらに工夫し続ける探究心。
伝統が文化であると、工場を離れることなく社長みずからひたすら手を動かす姿。
なんてカッコイイんだろう



人生も同じだなぁ……。
つい派手な人生に目が行きがちになるけど、有名になることやスポットライトを浴びることが成功ではない。
魂を大きく成長させるために、日々、各自、自分のできることに挑戦し続けることが、何よりも大事なのだ。
挑戦しているのか>自分

と、カツを入れてみる……

素朴な職人さんたちは「へぇ、わざわざロンドンから!」「あたしらみたいなんでいいのかね」と喜んでくれ、撮影は順調に進んだ。

ちなみに、こちらの包丁職人さんは80代のご高齢。
「この機会だから、お願いしたいことがある」と言われ、何かと思ったら、「私はまぁ、近々死ぬだろう。そろそろ葬式の準備もしておきたい。ついては、Tさんに葬式に使う写真を撮ってもらいたい」と切り出された

話を重くしたくなく「冗談半分だよね……」と二人に言ったら、Jは「100パーセント真剣でしょう、彼は」と断言。
そうだなぁ、死を意識しながら、毎日、刀ならぬ包丁を打っているのだもの。

琴工場では、小5の社会見学と合流。
子どもたちは、社長の講義よりも「ガイジンのカメラマン」に興味津々だった(笑)
ここで初めて聞いて驚いたのは、「三味線などの芸事と違い、琴は、演奏してお金をもらうという考えとは無縁」という説明。
演奏の上達を目指すだけではなく、立ち居振る舞いなどすべてを通して、自分の出す音を楽しみ、「自己を磨くため」に、琴を練習するのだという。
そうだったのか……

「お金をもらうために技を磨く」という芸事の中にも当然、自己鍛錬はあるだろうが、琴は最初から、そのためにだけある楽器だという。
これもかなりかっこいいな

さて、上記の包丁職人さん宅は、山の中。
帰り際、「裏の山で採れるから」と、何と松茸を手渡してくれた。
びっくり仰天して「高価なものですから、いただけません」と辞退したのだが、ご高齢夫婦は「どうか食べてみて。今年は豊作なの。美味しいかどうかわからないけど」とあくまでやさしい(ToT)
そんなわけで……松茸ご飯

平日で、冷蔵庫に緑ものが何もなかったので、松茸ばっかりのご飯です☆
(実家に「持っていこうか」と電話したら、「うちはええから。たっぷり食べんさい」と母に断られたので、ご飯にもして、焼いて酒の肴にもして堪能いたしました)
香りよし、歯ごたえよし
老夫婦の真心でさらに旨し

一転して、質素な家呑みおかず。
豆料理クラブの今月の豆は、ひよこ豆。
ひよこ豆なら家にもあったのだが、一緒に配布されたレシピに「おつまみひよこ豆」というのがあったので、早速やってみる。
おぉ、うまーい☆

作り方は簡単で、一晩水に漬けてふやかした豆を、漬け汁ごと1時間ほど煮て(わが家では当然、保温鍋に放置

塩、こしょう、バジルで味付けをし、粒マスタードをからめる。
「火を止めてバルサミコ酢をかける」とあったのだが、そういうシャレコケタものはなかったので(笑)、代用で千鳥酢を少々。
シンプルなメニューだけど、噛みしめると旨さがじわじわ出てくるような味わい。
ひよこ豆なら水煮も売っているから、ぜひお試しください♪
(ちなみに、ひよこ豆の煮汁はおいしいので、カレーなどに転用できます☆)
最後に、ねこねこクイズ。
この中に、猫は何匹いるでしょうか?
(こたえは「Continue Reading(追記)」へ)

☆ ☆ ☆ ☆ ☆
<お願い>
町田の猫たちが路頭に迷わないように、応援中。
残りの猫は12匹。その子たちのためだけに、一室を借りたそうです。
今後は飼い主さんがもらい手を探し、これまでのボランティアさんは撤退するようです。
ボランティアさんたちは本当に大変だったと思います。お疲れさまでした。
そして飼い主さん……もらい手探し、大丈夫かしら? はっきり言って、心配です……。
何もできなくて心苦しいです。
上記のようないきさつから、町田猫さんたちのネットでの窓口は、
ブログ『ねこしゃんしゃん3』(by バボさん)
へと変更になりました。
バボさん、すごい!
気持ちだけの応援で申し訳ないです……。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆